INTERVIEW

好きな海の知識を生かし、多方面の教育活動をサポート

平成26年4月 採用

田中 幸記

高知大学海洋生物研究教育施設

仕事の内容

臨海実験所の技術職員として、日頃から周辺海域の環境や生物を調査し、誰よりも詳しく把握することに努めています。以前の職場でも、潜水や操船を行って海の研究に携わっていたのですが、より専門的で多くの研究に関われることや、それまでに経験したことのない教育分野に貢献できることを期待して、中途採用で就職しました。実習や生物採集の依頼があった際は、知識と経験を生かし、調査計画の立案、調査船の操縦、安全管理を行い、さまざまな面から教育活動をサポートしています。

教員、地域社会

海藻の栽培技術開発に関する研究を教員と共同で行い、私は水替えなど日々のお世話やデータ測定を担当しました。結果的に、当初目指していた通りの技術を開発することに成功し、得られた技術は大学発の特許申請にまで発展しました。私たち技術職員の業務は大学内の研究教育のみならず、地域社会に貢献できる業務であることを改めて実感しました。

Q&A

一番やりがいを感じた瞬間は何ですか?
私たちは調査船の操縦や飼育設備の維持管理を担っているので、先生や学生が新たな調査や飼育実験を企画する際、まず私たち技術職員に相談に来てくれます。彼らの要望を叶えられたときはもちろんですが、より効率が良い方法やより安全な方法を考えて提案し、研究や教育の内容を充実させることができたときに最もやりがいを感じます。また、もともと海が好きなので、操船や潜水ができるこの仕事は、毎日楽しいことの連続です。
仕事をする上で大切にしていることは何ですか?
海は美しく、さまざまな生き物に触れることができる楽しい場所です。しかし同時に、怪我や時には命のリスクを伴う危険な場所でもあります。海で行う調査や実習では、私たち技術職員が船長としての役割も担うため、安全管理を最も大切にしています。明日の波は高過ぎないか、風向きはどうかなど、天気予報を見るときはいつも真剣な気持ちになりますし、出勤するとまず海を眺めて状況を確認するのが日課となっています。

業務の流れ

研究に利用する生物採集と調査に関する業務の流れ

3月

生物採集に必要な申請手続き

来年度必要な生物材料を集計し、県や漁業組合に採集の許可を申請します。

4月

ウニ類の採集と発生実験への提供

スキューバ潜水でウニ類を採集して実験や実習に提供します。ウニ類は種類によって成熟時期が異なるので、使用時期に適したウニを選択して採集します。

10月

ウニ類の生息状況調査

採集地でのウニ類の生息状況を調査します。 持続的に生物材料を提供するための調査です。

11月

研究発表

ウニ類の生息状況や生態について学会等で研究発表します。